不動産査定の注意点

その査定は、売主さまのための査定ですか?
買い手のための査定になっていませんか?
本当に「公正で正直な査定」と言えるものでしょうか?

マンションや土地など不動産の売却を考えた時、まずは「どのくらいの価格で売れるのだろうか?」ということを知りたいのではないでしょうか。一般的には、不動産会社に問い合わせて実際の「査定」を依頼する、という方法になるかと思います。

しかしながら、

  1. そもそも査定価格って何だろう?
  2. 不動産会社は、どうやって査定金額を算出しているのだろう?
  3. 査定を依頼する際に、あらかじめ知っておいた方が良いことは?
  4. その査定金額は、本当に正しいの?

などの疑問が湧いてくるのではないでしょうか。

不動産査定の注意点イメージ

そもそも査定価格とは何でしょうか?

意外に思われるかもしれませんが、査定価格を出すにあたって、不動産業界で統一された定義やルールはありません。一般的には「売却が可能な価格」ということになるでしょう。

仲介会社が査定価格を出す際には、以下の情報を活用します。

  1. 指定流通機構(レインズ)などでの売却成約事例(過去に実際に売れた価格)や、売り出し事例(売りに出されている価格)
  2. その仲介会社が持っている市場の感覚(「今ならこの程度の価格で、買手がいるだろう」)
  3. 物件ごとの個別の条件など(喫煙者のいないお宅で、築年数の割にキレイ・公園に面している部屋・ルーフバルコニーが付いているなど)

査定価格は仲介会社によって違うもの?

仲介会社の考え方によって金額の差が出ます。大きく3つのポイントによって、査定価格に違いができます。

1.【視点】による違い

「売れるかもしれないが、確実とは言えない価格(チャレンジして頑張る価格)」…高めになります
「間違いなく売れる、早く売れる価格(安全価格)」…低めになります

2.【参考にする事例】による違い

参考にする過去の取引事例に『安すぎる売買事例』を含んでいる場合は、その影響を受けて価格が下がってしまいます。不動産の売却にはそれぞれの事情があり、例えば「急いで売る必要があった」「何らかの問題がある物件だった」など、売買事例を見ただけでは、売却の背景までは分からないのです。

そのため「妙に安いな?」と思う事例は、査定を出すための参考データから外す必要があるのです。

3.【お客様が低い査定価格で納得すると、不動産業者は儲かる】ことによる違い

オールハウスは、原則として売主さまの専属エージェントして動くので、買い手から仲介報酬は受け取りません。しかし、そのような仲介業者は少なく、買い手からも仲介報酬を得て収益を増やそうとするのが、一般的な仲介業者です。

さほど高くない査定価格で、売主さまが納得する

簡単に買主を見つけることが出来る価格で、物件を売り出す

広く探さなくても、査定をした仲介業者が早期に買い手を見つけられる

仲介業者は、売主さまと買い手の両方から、仲介報酬を得ることができる

査定価格が「高い」会社に売却を依頼すればいいの?

多くの不動産業者から査定を取って比較する売主さまもいらっしゃいます。しかし「かなり大変だった」という声も耳にします。

  1. 不動産業者は、査定する際には必ず家の中を見に来る。時間を作って対応しなくてはならない。
  2. その後、不動産業者からしつこく電話がかかってくる。

また、実際には売れる可能性が低くても、高い査定価格を提示することによって、売主さまを獲得しようとする仲介業者も存在します。そして売却活動を始めてから「やはりこの価格では厳しい」と、簡単に売り出し価格を下げようとします。

査定価格は参考程度にとどめ、「実際に高く売るにはどうするか?」に注力することがとても大切です。

最終的には不動産業者や担当者との信頼関係が大切です。査定の金額だけでなく「その不動産業者(担当者)を信用できるだろうか?」ということを、しっかり見極める必要があります。

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