
大切な不動産の売却や承継を考える際、「法定相続人以外の特定の人に財産を渡したい」と悩まれる方は少なくありません。
ご自身の希望に沿った形で財産を引き継ぐ有効な手段として、遺言を用いた遺贈という仕組みが存在します。
本記事では、遺贈の基礎知識や種類、相続との違いについて解説します。
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不動産の遺贈とは?
遺贈とは、遺言によってご自身の財産を特定の相手へ承継させる仕組みのことです。
まず、メリットは、法律上の相続権を持たないパートナーや知人など、法定相続人以外の人を受遺者に指定できる点でしょう。
もちろん、法定相続人に対して遺贈することも可能です。
この仕組みを利用するには、原則として自筆証書遺言や公正証書遺言などの有効な遺言書を作成しなければなりません。
自筆証書遺言の場合、本文や日付などを自書し押印する必要がありますが、財産目録はパソコンでの作成も認められています。
不動産を遺贈する際は、所在や地番で対象を明確に特定することが重要です。
なお、受遺者は財産を受け入れる義務はなく、遺言者の死亡後に放棄することも可能です。
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遺贈の2つの種類とは?包括遺贈と特定遺贈の仕組み
遺贈には、財産の指定方法によって「包括遺贈」と「特定遺贈」の2つの種類が存在します。
包括遺贈とは、「全財産」や「財産の2分の1」のように全体または一定の割合を指定して承継させる方法です。
この場合、包括受遺者は相続人と同一の権利義務を持つため、不動産などのプラスの財産だけでなく、借入金などのマイナスの財産も引き継ぐ可能性があります。
そのため、債務も含めた遺産全体を把握し、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に承認か放棄を判断しなければなりません。
一方の特定遺贈は、「特定の建物を遺贈する」のように対象を指定する方法です。
包括遺贈のように遺産全体の権利義務を承継するわけではないため、指定された財産のみが対象となります。
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遺贈と相続の違いとは?対象者・税金・登記の注意点
遺贈と相続の主な違いは、財産を受け取れる人の範囲と、発生する税金や登記手続の取扱いにあります。
相続が法定相続人を対象とするのに対し、遺贈は遺言により法定相続人以外の人にも不動産を渡すことができます。
そして、注意したいのが税金面です。
配偶者や一親等の血族などに該当しない人が遺贈を受けた場合、原則として相続税額に20%相当額が加算される可能性があります。
さらに、不動産の登録免許税も異なるのです。
相続や相続人への遺贈では税率が1,000分の4ですが、法定相続人以外への遺贈では原則1,000分の20となります。
なお、登記手続について、2023年4月より、遺贈によって不動産を取得した相続人は単独で所有権移転登記を申請できるようになりました。
誰が受遺者になるかで費用や手続きが変わる点に留意が必要です。
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まとめ
遺贈は、遺言を用いて特定の人に大切な不動産を承継できる有効な手段といえます。
ただし、包括遺贈による債務の承継や、受遺者の立場によって変化する相続税および登録免許税の負担には十分に注意しなければなりません。
ご自身のケースではどの種類が該当し、どのような手続きや費用が発生するのかを事前にしっかりと確認するようにしましょう。
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