不動産を共有名義で所有している場合、共有者間での意見の相違やトラブルが発生することがあります。
このような場合、共有物分割請求訴訟を起こすことで、共有状態を解消することが可能です。
この記事では、共有物分割請求訴訟とは何か、そのメリットとデメリットについて解説していきます。
共有物分割請求訴訟とは?
共有物分割請求訴訟とは、不動産などの共有物を複数の所有者の間で分割または売却するために起こす訴訟で、話し合いで解決できないときの最終手段です。
これは、共有状態を解消し、それぞれの持分を個別に分けるための法的手続きです。
共有物分割請求訴訟は、裁判所が関与し、公正で合理的な裁定がおこなわれますが、時間や費用がかかるため慎重に検討する必要があります。
この訴訟が起こされる代表的なケースとしては、共有者間で意見が合わず、共有物の管理や処分が困難になった場合が挙げられます。
たとえば、相続によって複数の相続人が一つの不動産を共有することになった場合、各自の意見が一致しないと管理が難しくなるでしょう。
また、共有者の一部が持分を売却したいが他の共有者が反対する場合も、共有物分割請求訴訟が有効です。
このように、共有物分割請求訴訟は共有状態を解消し、各共有者が独自に管理できる状態を実現するための手段なのです。
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共有物分割請求訴訟のメリット
共有物分割請求訴訟にはいくつかのメリットがあります。
まず、裁判所が関与するため、公正で客観的な判断が期待できるでしょう。
裁判所は法律に基づき合理的な解決策を提供するため、共有者間の意見の違いを公平に調整します。
次に、訴訟を通じて不動産の適正な価格が評価されるため、適正な価格での分割が可能な点が挙げられます。
これは不動産の価値が不明確な場合や、共有者間で評価額に差異がある場合に特に有効です。
さらに、共有物分割請求訴訟を通じて共有者全員が公平に分割または売却された持分を取得することができます。
これにより共有者間の不公平感を解消し、円満な解決を図ることができるでしょう。
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共有物分割請求訴訟のデメリット
共有物分割請求訴訟のデメリットとして、訴訟に時間と手間がかかる点が挙げられます。
訴訟手続きが長引くほど共有者全員にとって負担が増大します。
また、訴訟を起こした本人の希望通りの判決が出るとは限りません。
裁判所の判断によっては、望んでいた結果が得られない場合も考えられるでしょう。
さらに、共有物分割請求訴訟が競売に至る場合、売却価格が相場よりも低くなることが多いです。
競売では、市場価格よりも低い価格で売却されることが一般的であり、共有者全員にとって不利な結果となる可能性があります。
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まとめ
共有物分割請求訴訟は、共有状態を解消し、公正で合理的な解決策を提供する手段です。
裁判所の関与により、公平な分割と適正な価格評価が期待できるなどのメリットがあります。
ただし、共有物分割請求訴訟には時間と手間がかかる、望まない結果が生じる可能性、競売による不利な売却価格といったデメリットもあるため注意しましょう。
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