不動産の売却を検討している方のなかには、不動産会社から「確定測量」を進められた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
土地や土地付き不動産を売却する場合、確定測量を実施することで、売却価格が高くなる傾向にあります。
今回は、不動産の売却を検討している方に向けて、確定測量について解説します。
不動産売却における確定測量とは?
確定測量とは、隣接地の所有者から同意を得た境界位置をもとに、土地家屋調査士が土地の寸法や面積などを測量することをいいます。
土地の境界位置を双方合意のうえで確認・決定することを目的とするため、測量の際には隣接地の所有者の立ち会いが必要です。
確定測量で作成された「確定測量図」は、法務局にて不動産を登記する際に使用可能です。
不動産売却の際に使用される測量図には、確定測量図の他に「現況測量図」「地積測量図」があります。
既存のブロック塀や境界杭などをもとに、現況測量して作成されたものを現況測量図といいます。
不動産の売却価格や建ぺい率などを計算する際に使用されるもので、取引などにおける正式な効力はありません。
地積測量図は公的に登録されている測量図ですが、登録時期が古いものについては隣接地の所有者から合意を得ていないケースがあります。
3種類の測量図のうち、不動産取引の際に必要となるのは確定測量図です。
不動産売却をおこなう際に、正確な土地の面積や境界が確定していれば、契約後のトラブルを回避できるためです。
また、確定測量を実施していない不動産については、購入を敬遠されてしまう傾向にあります。
不動産売却における確定測量の費用とは?
確定測量は、専門の技術資格を有する土地家屋調査士へ依頼します。
確定測量の費用はケースバイケースですが、100坪以下の土地で70万円程度が相場といわれています。
現況測量の費用が100坪以下で50万円程度のため、確定測量の費用は4割ほど割高です。
確定測量は、隣接地の所有者の立ち会いが必要で、合意を得た境界位置をもとに図面を作成します。
隣接地が行政の所有であれば、一定の手順を踏まえながら担当者とスケジュール調整をしなければなりません。
そのような手間がかかるため、確定測量の費用は割高となるのです。
まとめ
今回は、不動産の売却を検討している方に向けて、確定測量について解説しました。
確定測量を実施することで、不動産の売却活動をスムーズに進めることが可能です。
土地の大きさ・形状によっては、測量費用が相場より高くなる場合もあるため、余裕を持った資金計画を立てておくと良いでしょう。
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