
相続した空き家をそのまま放置すると、管理や手続きの面で大きな負担となる可能性があるでしょう。
とくに売却を検討する際には、権利関係の整理や物件の状態確認など、注意すべき点が多く存在します。
本記事では、空き家売却前と売却後に押さえておくべき重要なポイントを解説いたします。
空き家売却前の注意点
空き家を売却する前には、主に権利関係の整理と物件そのものの準備という、2つの側面から注意すべき点があります。
まず、相続によって取得した不動産は、売却の前提として名義を相続人へ変更する相続登記の手続きが必須となります。
この相続登記は2024年4月1日から義務化されており、正当な理由なく手続きを怠った場合には過料の対象となる可能性があるため注意が必要です。
次に、対象の不動産に住宅ローンが残っている場合、金融機関が設定した抵当権の抹消登記を済ませなければなりません。
通常は、売買代金の決済と同時にローンを完済し、司法書士に依頼して抵当権抹消手続きと買主への所有権移転登記を同時に進めることになります。
また、物件を良く見せるためのリフォームは、慎重に判断する必要があります。
買主によっては、自身の好みで改修したいと考えるケースも多く、売主がかけた費用を売却価格に上乗せできるとは限らないためです。
大規模な改修よりも、専門業者によるハウスクリーニングや遺品整理をおこない、清潔な状態で内覧に臨む方が効果的な場合が多いでしょう。
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空き家売却後の注意点
空き家の売却後には、主に契約上の責任と税金の支払いという二つの重要な注意点が存在します。
その1つが、売主が買主に対して負う契約不適合責任であり、これは売却後に物件に契約内容と異なる欠陥が見つかった場合に発生する責任です。
たとえば、雨漏りや建物の主要な構造部分の腐食などが発覚した場合、買主から修繕費用や契約解除を求められる可能性があります。
このような事態を避けるため、事前に専門家によるホームインスペクションをおこない、物件の状態を正確に把握しておくことが推奨されます。
そして、不動産の売却によって利益(譲渡所得)が生じた際には、所得税と住民税が課税されるため、売却した翌年に確定申告をおこなわなければなりません。
なお、相続した空き家の売却には、一定の要件を満たすことで譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる特例制度があります。
相続した不動産は取得費が不明なケースが多く、その場合は売却価格の5%を概算取得費として計算するため、譲渡所得が高額になりやすい傾向がある点も理解しておきましょう。
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まとめ
空き家を売却する前段階では、相続登記をはじめとする権利関係の整理が不可欠であり、物件の状態は慎重に見極める必要があります。
売却後においては、契約不適合責任への備えと、譲渡所得税に関する正確な知識に基づいた手続きが求められます。
これらの注意点を踏まえて計画的に準備を進めることが、円滑な空き家売却を実現する鍵となるでしょう。
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