私道に接する土地を売却するときに外せないのが通行・掘削承諾書です。
難しいという印象を抱き、よくわからないという方もいるでしょう。
しかし通行・掘削承諾書があるかどうかによって売買契約のスムーズさや、工事の際の円滑な段取りができるか決まってきます。
この記事では通行・掘削承諾書と不動産売買の注意点を解説します。
通行・掘削承諾書とは?
通行・掘削承諾書とは私道の所有者が以下のことを認めていることを表す書面です。
●ガス管、上下水道管の埋設及引き込み工事の承諾
●人や車両が無断で通行または使用することなど
この書面があれば土地を第三者に譲渡したとしても有効になります。
地方公共団体、国が所有している行動であれば自由に通行でき、ガス管、上下水道管の埋設及引き込み工事にも影響はありません。
しかし個人や法人が所有している道路であれば、所有者の承諾がなければ通行や配管工事が実施できないこともあります。
私道の通行の制約は以下の通りです。
通行への制約
所有者が権利を持っているため、権利を持っていない方は自由に通行ができません。
しかし例外として昔から使われている私道や公道同士を接続する私道であれば、通行可能です。
車両の阻止
私道の所有者が車両を停めたままにすれば、車両通行の妨げとなります。
もし妨げとなっても路駐違反とはならないため、レッカー車によって強制的な移動はできません。
道路掘削の制約
新たに家を建てる際、上下水道やガス配管の工事は必要不可欠となりますが、前面が私道であれば所有者の許可が必要です。
とはいえ私道の所有者の拒否理由が正当な理由でなければ、承諾をしなければなりません。
私道に接する不動産を売買するときの注意点
不動産を売るときは以下のことについて気をつけましょう。
●通行・掘削承諾書がないと売却が難しい場合がある
●所有者が複数人いれば承認を得るまで時間がかかる可能性がある
通行・掘削承諾書はあるのに越したことはありません。
売却の際には通行・掘削承諾書を用意しておきましょう。
不動産を購入するときは以下のことについて気をつけましょう。
●承認を得るのに困難な場合がある
●通行・掘削承諾書がなくともインフラ工事ができる
掘削承諾書がなくとも、下水道水法では他にルートがなければ所有者の承諾なしに工事が可能です。
水道管やガス管工事は、掘削承諾書が必ず必要とは限りません。
まとめ
この記事では通行・掘削承諾書についてご紹介しました。
掘削承諾書がないと工事や不動産売却の際に不便を覚えるでしょう。
そのため不動産を売却する方は掘削承諾書を用意するのがおすすめです。
購入側は購入物件に掘削承諾書があるのかご確認ください。
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